不動産を売るか貸すか迷ったら!同時にやってしまうコツとは

持っているマンションの売却を検討しているが、賃貸に出すかも少し迷っている…という方必見です!売却を行いながら、賃貸に出すいいとこどりな方法があります。

しかし、どちらにもメリット・デメリットがあるので、そちらも考慮しながら売却と賃貸を同時にやってしまうコツを紹介していきます。

◆不動産を貸す?売る?の論争はもうやめましょう

以前こちら(⇒貸す?売る?不動産を賃貸で一時的に貸すのを迷ったら抑えておくポイント)でそれぞれのメリット・デメリットを紹介しました。

◇おさらい

簡単にまとめると、

【賃貸のメリット】

メリット① 毎月の家賃が収入として入る
メリット② 分譲マンションは通常の家賃よりも高く貸せる
メリット③ 経費として認められるようになる
メリット④ マンションを担保に融資を得ることができる

【賃貸のデメリット】

デメリット① 初期投資費用がかかる
デメリット② 借り手がいないというリスク
デメリット③ 二重ローンが出来ない場合がある
デメリット④ 一度賃貸として出すと、売却時に収益物件として見られてしまう
デメリット⑤ 入居者とのトラブルの可能

メリットもあれば、もちろんデメリットもあります。

では、売却も賃貸も「同時に」やってしまえば良いのではないでしょうか?そうすることでもう争う必要も、迷う必要もなくなります。

◇マンションの売却と賃貸を同時にすると?

マンションの売却と賃貸を同時に行うと、大きなメリットは二つあります。

【メリット】

・選択肢が2つに増えることで内覧希望者も増えることが予想される
・同時進行にすることで物件の早期成約が期待できる

どちらかであれば、それぞれに合った目的の内覧希望者が現れますが、同時進行にすると選択肢が増えどちらの希望にも沿うことができます。また、決断を早く行えばその分成約も早く終えることができるでしょう。どんな形かはあまり決まっていないが処理したいといった方には同時進行が向いています。

こちらもデメリットは付き物…大きなデメリットは二つあります。

【デメリット】

・内覧希望者は増えるが、その分案内しなければならないので不動産会社に負担がかかる
・手数料が異なるので、不動産会社のやる気を引き出せない可能性がある

売却と賃貸を同時に行う場合のデメリットは主に不動産会社に対するものになります。多忙な上に手数料が異なりハッキリしない…とモチベーションも下がってしまい、引き受けることを嫌がる不動産会社も多いでしょう。
忙しさが倍になることは目に見えているにも関わらず、それに見合った対価がない可能性も出てきます。不動産会社としてはあまり得のない契約になってしまう可能性があります。

また、「仲介手数料」が賃貸と売却では変わってきます。例えば2000万円のマンションを売却しながら、17万円の賃貸も同時に募集しているとします。すると業者さんに支払う手数料は賃貸は17万円、売却は66万円になり差は4倍以上になる計算になります。内覧希望者が増えても成約率は上がりません。むしろ「見学」程度の気持ちで内覧する人が増えるので、成約率自体は下がるでしょう。

仲介業者としては手続きに差はないにも関わらず、賃貸だと極端に手数料が下がってしまいオイシイ案件ではありません。むしろ不動産側からみると「面倒な案件」と考えられています。

◆それでもどうしても同時進行がしたい!コツは一つ!

デメリットもわかっているけど、どうしても同時進行して優位に進めたい!という場合、デメリットをいかに和らげることが出来るかにかかっています。
そう、「不動産会社がやる気になってくれれば万事解決」です!

この場合、コツは一つしかありません。不動産会社と契約する際の「媒介契約」の種類によって、不動産のやる気が変わってしまうでしょう。

媒介契約は、「専任媒介契約」と「一般媒介契約」の二つの違いを見ながら、それぞれの特徴を理解していってください。

◇「専任媒介契約」で行う場合

専任媒介契約とは、1社のみと契約を結ぶものです。売却と賃貸を同じ会社で行い、それぞれの内覧者に対応していただきます。細かく言うと、どちらも同じ不動産会社に依頼せず賃貸だけを他の業者にお願いすること自体は可能だといわれています。しかし、法律的にみても様々な解釈があり、後のトラブルに繋がりかねないのでどちらも同じ不動産会社に依頼する方が無難です。不動産会社と揉めると面倒なので、余計なことはしないのが一番ですね。まずは売却の査定をしてもらい、そのときに賃貸に出すことも考えている旨を伝え同時進行にしてもらいましょう。売却と賃貸を同時にすることは上記で述べたように不動産会社にとって面倒なことなので、少しでも嫌がられたり理由をつけて売却に持っていこうとしている素振りがあれば、躊躇せずその業者に依頼するのは止めておきましょう。

◇「一般媒介契約」で行う場合

一般媒介契約とは、複数の業者に依頼することが可能な媒介契約です。なにも気にすることなく様々な不動産業者に依頼をして実力のある業者をピックアップできます。この場合オススメなのは、不動産を無料で査定してくれる便利サイト「一括査定サイト」に登録し複数の会社に査定を依頼し、強い分野のある業者で固めてしまうことが出来ます。賃貸と売却はそれぞれ専門が違う場合があるので、それぞれの得意分野で勝負してもらうことが出来ます。また、良い業者の簡単な見分け方は駅の近くに事務所を構えていることが挙げられます。一括査定サイトを利用すればすぐにわかります。そして必ず実際に会って話してみて決めるようにしてください。

ただ、この場合の注意としては「賃貸と売却を同時に行っていることを秘密にしないこと」です。
内緒にすることが法律的に悪いことではありませんが、不動産会社からすると裏切られた気持ちになるのは目に見えています。モラル面から見て避けた方が良いでしょう。すべて伝えた上でやる気が減ったように見えたら、その不動産会社とは契約しない方が良いです。そのことを伝えた上で、「勝ってやる!」と燃えてくれるくらいの不動産業者に依頼することをお勧めします。

「媒介契約」に関する詳細はこちら
【売却の際の不動産選び】3つの媒介契約のメリット・デメリット

◆まとめ|不動産会社との付き合い方は大切

いかがでしたか?

賃貸にするか?売却にするか?迷っていたのであれば、「同時に行うこともできる」ということが分かっていただけたでしょうか?その際にデメリットとなるのが不動産会社に対してです。不動産会社は倍になった内覧希望者の対応に追われやることが増えてしまうにも関わらず、賃貸と売却の場合では約4倍手数料に差があるのです。不動産会社側としては売却の方が嬉しいですが、こういった面倒なことを依頼されたらあからさまに嫌がる業者もいます。

その場合、なんとか同時進行を上手くいかせるコツは「媒介契約」だけです。

不動産会社との付き合い方は結果も左右しますし、お互いに気持ちの良い取引がしたいですよね。人と人との付き合いなので、丁寧に慎重に。ただし、やる気のない業者や信頼できない業者とは契約を結ばないようにしましょうね。

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