家の購入を決断すると、素人ではわからないことが多かったり様々な障害があったりします。今回家を購入するにあたり、ぶち当たった壁を紹介していきます。日本の未来にも不安が残る中の購入だったので、同じような悩みを抱える方の参考になれば幸いです。
◆「賃貸派」「持ち家派」に意見が分かれる
一般的に、生涯「賃貸派」と「持ち家派」に意見はわかれます。
それは、下記のようなメリット・デメリットからであることが多いです。(⇒あなたは持ち家派?賃貸派?不動産の購入を計算してみた)
◇購入のメリット
1.最愛の人が亡くなったときのために、団体信用生命保険に加入していると、生計者が亡くなったときに支払いの義務がなくなる
2.家があるという精神的な安心感を得られる
3.家を自由に、カスタマイズできる
4.家(や土地)を財産として子供に残すことが出来る
5.賃貸で借りるよりも広い家に住むことが出来る可能性が高い
6.(一戸建てで地震保険に加入している場合)建物が崩壊したら建て直しが出来る
7.ペットを気兼ねなく飼える
8.お客さんや友達を家に呼びたくなる(=交流が増える)
9.(戸建ての場合)庭を作れる
10.(戸建ての場合)ご近所付き合いなどはあるものの、マンションの上下左右の気遣いはなくなり、音に対して神経を使うことがなくなる
◇購入のデメリット
結局、家を購入するかどうかは、賃貸のメリットが大きいか、購入のメリットが大きいかです。
家を購入してわかったことは、家を購入して安定した生活を送っていても、「ここは賃貸のが良かった」「家を買ってもメンテナンスに結構お金がいるな…」など不満もあります。長い付き合いだからこそ不満もある、夫婦のようなものですね。
1.住宅ローンの利息はバカにならない
2.住宅ローンのボーナス払いは辛い
3.住宅ローンの精神的プレッシャーが日々続く
4.そう簡単に引っ越せない
5.10年ほど経つと本格的なメンテナンスが必要になってくる
6.4~50年で建て替えを検討する必要がある
7.財産となるものの、子供に相続するとなると相続税がかかる
8.毎年固定資産税がかかる
9.価値がそのときによって変動する
10.時間とともに劣化してくるものの修繕、庭があれば手入れなどが常に必要
◆親世代がいう「普通の生活」の難しさを知る…
改めて、私のプロフィールを紹介します。私はごくごく普通の家庭に生まれ、東証一部上場企業に勤める普通のサラリーマンです。これまで大きなトラブルもなく平々凡々の代名詞のような人として過ごしてきました。
ごく普通の家庭に育ち、高い教育を受けさせてくれた両親をおかげで、私は普通の大人になることができました。しかし、親がいう「普通の」人にはまだまだほど遠いと大人になって実感することが多くなってきました。
一つは、「結婚」です。普通に生きていたら、結婚して子供も生まれて幸せな人生を歩んでいくんだろう、と楽観視していましたが、現実は残酷でした。みんなどうやって結婚しているの!?と聞きたくなってしまうほど、「普通の」人生は想像以上に難しいことに気が付きました。
そして二つ目に「家」です。両親は私がまだ幼い内に持ち家に引っ越したため、それが私の中では普通でしたが、社会人になって数年経つと、自分の家を持つことの難しさを改めて感じました。家は高いですし、社会的信用も求められます。誰でも簡単に手に入れることは難しいでしょう。
両親は大きな愛と家で私を育ててくれ、それが当たり前だったことに対して、自分が大人になってようやく「普通に」生きることの難しさを痛感させられました。
◆「持ち家がほしい…」夢が出来る
そして、夢が出来ました。両親が私を大きな愛と家で育ててくれたように、温かい家庭を持って幸せに暮らしたい、と。
まずは「結婚」が先か「家」が先か…少し悩みましたが、私は生活の一部である「家」を先に決めることに決めました。
いままで賃貸に一人暮らししていたので、思い切って購入を検討し始めたのです。
変わろうと思ったときは、付き合う人を変えるか環境を変えると良いとどこかで聞いたことがあったので、一人でも出来る家を選びました。
家選びは思った以上に難しく、仕事の合間や家に帰ってから情報収集をし始めました。
そこで、大きな問題にぶつかったタイミングがあったので、次で紹介していきます。
【家購入の参考資料】
家を購入したらかかる税金・賢く利用したい制度、基礎知識まとめ
【歴30年のベテラン投資家さんにインタビュー】不動産の購入で大事にしたいこと3つ
◆立ちはだかる3つの障害
家を買うと決めたらすんなりいくかと思いきや、準備段階で意外と多くの障害がありました。
まず、不動産業界全体のことで、日本全体も関わる問題がありました。また、私自身もっともっとがんばらないとという気持ちになったきっかけとなりました。
第一の壁◇ 不明瞭な不動産業界の今後
これは専門家の多くが言っていることでご存じの方も多いとは思いますが、日本の不動産業界はとても不安定なのです。全体でいうと東京に一点集中し、地方はほぼ壊滅状態だという者もいます。
東京オリンピックを境に、不動産の地価は暴落するといわれていますし、空き家問題が深刻になってきているので悩ましいところです…。
不動産を購入するに当たって、それほどの価値はあるのだろうかという疑問は考えざるを得なくなりました。
【不動産バブル大暴落に関する記事】
・【登記の乱れは国の乱れ】土地売却以前の問題!?2割の土地が所有者不明
・家を売るなら2018年より前、家を買うなら2022年以降が良い理由
・2020年東京オリンピックの影響は?不動産はババ抜き化していた【コラム】
第二の壁◇ 選択肢の多さ
そして私は、不動産全体の選択肢の多さに圧倒しました。上記のこともあり購入を迷った瞬間はありましたが、それを受けても「持ち家がほしい」という夢は諦めきれなかったので、購入に向けて着々と準備を進めていました。
しかし、「不動産」と一口に言ってもマンションやら一戸建てやら、注文住宅、中古、新築などいろんな選択肢があり、優柔不断な私は迷いました。
インターネットをたくさんみていく中で、いくつか気にいった物件があったのでピックアップし仲介業者に連絡を取る。しかしそこには、さらなる壁が立ちはだかっていたのです。
第三の壁◇ 住宅ローン
この最後の壁は本当に手強かった…
ようやく家を買う決心をしたものの、一番大きな壁にぶつかってしまいました。
それが家を買う上で避けようのない「住宅ローンの審査」でした。
住宅ローンの申込には、下記のような書類を提出し、審査されます。
・各金融機関へのローン申し込み用紙(事前相談表)
・個人情報の同意書
・住民票(同居家族全員記載、本籍は省略)
・契約者本人の印鑑証明
・住民税課税証明書(契約者本人の所得記載があるもの)
・源泉徴収票(原本)
・運転免許証(コピー)
・健康保険証(コピー)
これに加えて、審査の重要ポイントは下記の4点をみます。
① 年収からみる返済の比率
② 勤務先の信用性や安定性、また勤続年数
③ これまでと今の信用情報
④ 現在借入をしているか
前提として、
・過去2年間に延滞がないこと
・過去7年間に破産、任意整理してないこと
はもちろん、ハウスメーカーさんには担保評価を出してもらい評価額がいくらになるか聞いておいた方が良いでしょう。
東証一部上場企業に勤めていた私は、当然審査に通らないことの心配をしていなかったので、結果を聞いたときは一瞬信じられませんでした。色々な想定をした上で、あとは審査に通ればOKというところだったのに…途方に暮れました。こんなこと恥ずかしくて誰にも相談できない…と。親にも話すことができませんでした。
実は、住宅ローンの審査に落ちる主な原因は、③と④が盲点になっていることが多いそうです。思い返せば何度かクレジットカードの返済が遅れたことがありました。また、現在もショッピングのリボ払いが残っており、それがネックとなっていることが想定できました。これがおそらく審査落ちの原因だったと考えられます。また業者によっては、返済が2度遅れると完全にNGとなってしまうところもあります。(ちなみにそこはM銀行でした)
その後、途方に暮れていた私は一つの結論に達し、すぐに行動しました。それは、「たくさんの銀行に当たってみること」です。本来複数の業者に申し込みをすることは落ちる原因となってしまう恐れがあるのであまり良くないのですが、一度審査に落ちると怖いものがなくなり「審査ーズハイ」になりました。(※個人の見解です笑)そこからは複数の業者に一括で申し込めるサイトを検索し、効率良く探しました。
また仲介業者は複数と実際に話しをして一つのハウスメーカーさんに決めたのですが、そこに至るまでには散々な業者ばかりでした。住宅ローンの審査でNGが出た途端に手のひらを返す者、あまり仕事に身が入っていない者など、複数と比較してようやく良い業者さんに出会えました。これでようやく一安心をして、スタートできます。そして必死で探したS銀行の審査結果は…OK!!(条件付き)でした!!条件とは、クレジットカードのリボ払いをすぐに返済することと、キャッシング枠を自社の銀行カードローンのみにすること、でした。
非常に難航しましたが、やっとの思いで持ち家を手に入れる権利を得ました!
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