■見解が違う場合は情報収集をして自分で決断するしか無い
いくつかの不動産業者で並行して不動産売却を進めようとしたとき、どうしても不動産業者が言っていることが違ってくるケースがあります。
その代表例が、Aという不動産業者は「今が売り時!今直ぐ売ってしまいましょう!」と言い、Bという不動産業者は「まだ売るのは早計です!今は静観しましょう!」と言い…全くの見解違いとなっている状況です。
もし、このような状況になってしまった場合、どちらの声を信じるのか?ですが…。
答えは、分かりません…結局のところ、自分自身で判断するしかありません。
と、これが回答ではあまりにも無責任な話。
どちらを選択するのか?の決断をするためのポイントをお伝えしていきます。
もちろん、自分なりで情報収集をして、決断する材料を集めることは、当然のことなので、ここでは割愛させて頂きます。
(「不動産業者の実績を確認して実績が良い方を信じる」「担当者の好き嫌い」など)
■「売らない方がよい」という理由で押さえておきたいポイントとは?
基本的に「売らない方がよい」と判断される場合は、大きく2つの理由からです。
1つ目は「今後、もっと価格を上げても売れる可能性がある」というもの。
2つ目は「今、売り出しても売れる可能性は低いため、売れない時期が長くなり損をしてしまう」というもの。
このような判断がされる理由のポイントは以下になります。
◇その地域の経済が大きく上向く可能性があるかも!?
関東地域を見ていくと、直近の大きな話題で「東京オリンピック」が挙げられます。
そして、このような大きな催し物があると、直前ぐらいまで不動産価値はぐんぐんと上がって傾向があります。
であれば、今は売らずにもう少し待ってから売りに出せば高額でも買い取って貰える可能性があると判断できるわけですね。
⇒東京オリンピック1964年/2020年を比較、不動産業界はどうなる?
⇒2020年東京オリンピックの影響は?不動産はババ抜き化していた【コラム】
このように、その地域(名古屋であれば世界が注目しているテーマパークオープンなど)によって、経済を活性化させるタイミングというものがあり、価値を上げてくれる可能性は充分にあります。
このビジョンがハッキリと見えているのであれば、売らずに暫く待つという選択肢もよいかと思います。
◇単純に時期相応…ボーナス時期・年度末のような売れる時期に開始した方がよい?
先の経済のお話は、長いスパンで見たときの「売らない方がよい」という判断です。
しかし、短いスパンで見た場合でも「時期相応」と判断され、ちょっと待ったが掛けられる場合も。
不動産売却をするとき、1年の内、売れる時期と売れない時期というのが、確かにあります。
例えば、年明けから年度末です。
この時期、4月から新生活を始める時期であり、不動産を購入して新たなスタートを切ろうという人が大勢いらっしゃるわけです。
その需要を狙っていくわけで、10月や11月に出すぐらいであれば年が明けてからの方が、購入希望者の喰い付きがよくなるため、ちょっと待ったがかかるという理由になります。
⇒不動産の売却のタイミングは難しい・・まずは時事ネタをチェック
■「売った方がよい」という理由で押さえておきたいポイントとは?
早く売った方がよいという判断は、基本的には「売れ残ってしまう可能性があるため早めに売ってしまおう」という判断になります。
やはり不動産売却で一番怖いのは、売れ残ってしまうということ。
不動産業者に買い取ってもらう選択肢を取ったとしても、買取額が大きく下がってしまう可能性もあるため、早めの判断で売却をしていくわけですね。
◇消費税が上がるかもしれない…であれば早く売った方がよい
「早く売らないといけない」という判断で、代表的なもので、かつ分かりやすいものを挙げると、やはり消費税になります。
2017年現在、消費税を10%に上げる話は、一旦保留になっています。
ただし、いつまたこの話が再燃するか?は分からないため、大きなモノを売る業界は戦々恐々としているわけですね。
また不動産売却の場合は「消費税が10%になります!」と決まった時点で売りに出してしまうと、少々出遅れてしまったと言わざるを得ません。
一見すると「需要が高まるため価格は上がりそう」と感じるかもしれません。
しかし、その半面、供給も過多といってもよいほど増えてしまうため、言うほど上がらない状況なのです。
したがって、少し早めに出して売り抜いた方が、得になるケースも多いわけですね。
いずれは、10%になることは間違いないため、様子を見つつ早めに売った方がよいという判断理由も1つになります。
◇ゼロ金利政策で低金利になっているのは今しかない?だから早く売ろう!
もう1つ、大きな経済の動きが関連する理由があります。
それがゼロ金利政策です。
ゼロ金利政策のお陰で、ローン利用者は金利が下がり高い買い物がしやすい時代にはなっています。
しかし、この状態がいつまで続くのか?は分かりません。
また金利は「もうこれ以上は下がらない」と言われており、いつ反動が来てもおかしくない状態になっているのも事実です。
実際に、住宅ローンの金利を上げた銀行も存在するぐらいです。
結果、このように反動で金利が上がる前、つまり住宅を購入しやすい時代のうちに早めに売ってしまうという理由になります。
■上記ポイントを踏まえて「自分の優先順位」を重ねて決断
いずれも、判断が非常に難しいということは言うまでもありません。
だからこそ、自分の中で、様々な優先順位(とにかく早くお金が欲しいのであれば四の五の言う前に売ってしまうなど)をしっかりと決めることが大切になります。
これを踏まえ、社会の動向のなども気にしつつ判断していくとよいでしょう。
ちなみに、管理人は「売ったほうが良い」派です。
⇒売却、まだ迷ってる?不動産バブルが崩壊する4つの理由がいよいよ信憑性を増してきた
⇒家を売るなら2018年より前、家を買うなら2022年以降が良い理由