不動産売却をする前に目を通しておきたいトラブル事例一覧

不動産売却は、不動産投資をしている人でなければ、なかなか体験することではないのが一般論です。
中には一度も売却をせずに人生を謳歌していく場合も。
だからこそ、不動産売却をするときには綿密な用意をしていく必要があります。
「何を当たり前のことを言っているの？」というお叱りの声があるかもしれません。
ここで伝えたいことは、当たり前だからこそ蔑ろにされてしまいがちな部分を気を付けていきましょうという点。

例えば「金銭感覚」。
ちょっとしたトラブルで「10万円の差額が発生してしまった」となったとしても「まあ10万円か…」となってしまうわけです。
普通に考えれば、10万円は大金ですよね。
最悪の場合…こういった金銭感覚のズレの部分を狙って、ちょっとした差額をワザと発生されることも。
だからこそ注意をしておく必要があるのです。

金銭感覚のズレで起きるトラブルの1つとして「専門的なことが多すぎて、業者側の言いなりになってしまう」というケースが挙げられます。
例えば、登記の名義変更などの手続きが発生しますが、基本的には司法書士の人に依頼することになります。
このとき、「あれに手数料がかかる」「これに手数料がかかる」「この作業は特殊なため追加料金を頂く」など。
専門用語をこれでもかというぐらい並べて、あの手この手で料金を徴収していくわけです。
金銭感覚が麻痺しているため、1万円程度の出費が増えたとしても「そんなものか」と納得をしてしまい損してしまうことも。

先の金銭感覚のズレのトラブルは実はよくある話です。
では、どうやって、この手のトラブルから自身の身を守るのか？ですが…単純に過去のトラブル事例を一読して、知識を身に付けておくことです。
完全に丸暗記をするということはしなくてもよいです。
何か「お金の請求が変だ？」「あれ？これって何処かで読んだ状況と一緒？」のように、心の何処かに引っかかりがあれば問題ありません。
大切なことは、このようなよくあるトラブルさえ、おぼろげながらでも知っておけば、かなりの防止策になるということです。

となると、何処でトラブル例を読み漁っていけばよいのか？と次なる疑問に繋がってくるかと思います。
ズバリ「不動産適正取引推進機構」と呼ばれる一般財団法人の公式サイトを利用するということです。
ここのコンテンツの１つに「不動産トラブル事例データベース」というものがあるため、ここを読み漁っていけば、かなりの情報を得ることができます。

不動産売却は、様々なフェーズを踏んで進めていくことになります。
したがって、そのフェーズごとに、都度、確認をしていきましょう。
データベースだけあって、かなり細かくジャンル分けされているため、自分自身が欲しい情報を直ぐに集めることができるかと思います。

先ほど紹介した「お金のトラブル」以外にも、代表的なトラブルというものがあります。
可能な限りすんなりと売買をしていきたいところですが…人と人、そして動く金額が金額だけあって、どうしてもトラブルは付き物です。

やはり多いのは瑕疵担保責任に関してのトラブルです。
実際に不動産を売買し、買い取った側が利用し始めたら…致命的な欠陥があったというものです。
通常、このような致命的な欠陥は、買い手側に通知しなければいけません。
それを通知しなかった状況です。
しかし、これの厄介なことは「売り手側も知らなかった」というケースが多いこと。
見えない部分での致命的な欠陥となってしまうことが多いため、どうしても、このような状況になってしまうわけです。
基本的には「売り手側」が責任を負う形になりますが、どうしても納得ができないこともあったり、買い手側の「捏造」ということも実際にあります。
これらが絡みに絡み合って…法廷へ舞台に移してしまうことも。
非常に多いトラブルのため、売却する場合は、何処かに致命的な欠陥がないか？をしっかりと確認する必要が理解できる事例と言えるでしょう。

もう1つ多いトラブルは支払いに関してです。
実際に売却をしたのは良いものの、買い手側から全くお金が支払われないということもあります。
例えば「住宅ローンの本審査がいざというときに落ちてしまった」など。
この場合は、契約を戻すなどの対処が必要となり、かなり面倒なことになることもあります。
法的にも、色々と「やらないといけないこと」もあるため、上手に対処していく必要が。
「お金が支払われない」というケースは、非常に多いため、これこそ、不動産トラブル事例データベースで「どんなものなのか？」を一読しておくとよいでしょう。

⇒不動産に関するトラブル、報告すべき基準とは？火災、暴力団etc…

もしトラブルに発展してしまった場合は、素直に不動産適正取引推進機構に相談をすることを強くオススメします。
素人が話を進めてしまうと、泥沼化してしまう可能性もあります。
そもそも、この不動産適正取引推進機構は、こういったトラブルも解決することが目的としています。
相談も無料のため、積極的に利用をしていくことが大切です。