東京オリンピック1964年/2020年を比較、不動産業界はどうなる?

3年後に東京オリンピックを控えているわけですが、不動産業界は慌ただしい日が続いていますね。

この記事では、1964年にあった東京オリンピックから、2020年の東京オリンピックの予想をしていきたいと思います。経済効果や不動産業界はどうなると考えられるのでしょうか?前例をふまえながら予想していきましょう。

◆1964年の東京オリンピックによる影響

1964年のオリンピックは日本初であり、アジア地域で初めて開催されたのが東京オリンピックでした。その前に1940年に開催予定でしたが、戦時中だったため開催権を返還したことによって叶わぬものとなってしまいました。その後、第二次世界大戦で敗戦したものの、戦後の発展は素晴らしいものでした。そこで改めて開催されたのが1964年の東京オリンピックだったのです。

当時の熱気を味わうことは出来ませんが、歴史的にみても大きな出来事であったことは想像がつきますね。1964年の東京オリンピックのメイン会場とするために国立競技場が建設され、2020年の東京オリンピックのため解体されましたが、アスリートにとってはとても重要な場所に他なりません。国立競技場は日本のスポーツ業界に大いなる影響を与えました。ちなみに、当時日本人が獲得したメダル数は金メダル16、銀メダル5、銅メダル8の合計29個です。金メダルの数が非常に目立ちますね。

そして、このオリンピックは祝日にも大きな影響を与えました。1964年の東京オリンピックがきっかけとなり1966年の10月10日を「体育の日」とする祝日ができたのです。(2000年以降は10月の第2月曜日になりました)

また、経済的にも非常に大きな影響がありました。当時「1兆円オリンピック」と呼ばれていて、日本の交通網はこの時に整ったと言っても過言ではないでしょう。

しかし1964年と2020年では、発展の度合いも違います。当時に比べて現在は何もかもある時代です。それほど大きな変化はないかもしれません。しかし、経済的に大きな影響を与えることには変わりないでしょう。

東京オリンピック 1964年 2020年
景気 1兆円 カラーテレビ普及 30兆円 雇用が加速
交通 東海道新幹線 北陸新幹線
首都高速 北海道新幹線
東京モノレール 山手線品川-田町間に新駅
◇成功に見えた裏側で…

しかし一方で、直前まで盛り上がらなかった、オリンピックの旗印があったから幾多の無理が通り道理がひっこんだ、といった背景があることはあまり知られていません。2020年の東京オリンピックはそういったことがないようにという厳しい目線もあることを忘れてはいけませんね。

◇「2020年東京五輪が成功するはずがない」厳しい意見も

また、2020年の東京オリンピックに関しても、アメリカなどからは「成功要素が見当たらない」という厳しい指摘がされました。多くの学者から「経済効果はほぼなし、もしくは大会前のほんの一部でとどまる」といった見方をしました。

事実、交通網・建設面など問題は山積みです。加えて、オリンピックの開催は真夏です。開会式は2020年7月24日。日本の湿度の高い暑さに慣れていない外国人は大丈夫なのでしょうか?特に出場選手はベストなパフォーマンスが出来ないのではとの心配の声も多いです。

果たして、東京オリンピックは成功を納めることが出来るのでしょうか。

◆2020年東京オリンピック、不動産業界はどうなる?

東京オリンピックの背景は雲行きが怪しくなっていますが、それに伴って東京の土地はどのように変化するのでしょうか?
不動産業界が危ぶまれていますが、1964年の東京オリンピックから予想していきたいと思います。

こちらより引用

上記は「住宅地公示価格平均値」と「マンション建築工事費」のグラフです。一度大きく上がったのは東京オリンピックの前後であることが見てとれるでしょう。

つまり、2020年の東京オリンピックにおいても前後で不動産に関する価格は値上がりするでしょう。都内マンションの価格は下記の図のように緩やかに上がっています。この上がりは2019年頃までは続くと思われます。しかし、都内のマンションの価格のピークはもう過ぎています。不動産の売却は2019年が目安です。

こちらより引用

◇東京都内の影響

まず、東京都内のマンションは価格が上昇しています。どのくらいかというと、2014年から2016年にかけては約11%です。特に湾岸エリアは上昇が激しいです。大きな要因として海外投資家が買い占めていることが挙げられます。これは、オリンピックが終わったあとの価格の変化のカギを握っているでしょう。2020年以降、不動産価格は下落するといわれています。それは東京でさえ。

また東京もオリンピック後は人口が減少するといわれています。東京の人口は2020年をピークに減り続けると予想されているのです。日本全体の人口減少が危ぶまれています。

◇東京以外の影響

東京以外の地方都市は、人口が減り続けています。総務省が公表した2014年10月の人口推計では、47都道府県のうち東京・神奈川・愛知・千葉・福岡以外の40都道府県で前年比較で人口が減少していることがわかっています。

今後も、地方の人口減少による過疎化は加速するでしょう。ここまでくると、もはやオリンピックの問題ではありませんが、オリンピック後はどんどん問題が詰みあがっていくように感じるでしょう。

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◆まとめ|東京オリンピック前に不動産の価格は上がるが、下落する

いかがでしたか?

1964年と2020年の東京オリンピック、楽しみではありますが、それだけではどうしようもない問題も山積みです。

1964年の東京オリンピックでもそうであったように、2020年の東京オリンピックでも2019年頃までは土地や不動産の価値は上がることが予想できます。しかし、既に上がりきっているためその後は早くに下落すると考えられます。

島国日本でオリンピックが開催されることは非常に素晴らしいことですが、その波に上手く乗れていないような印象を受けます。そして、外国人学者たちも東京オリンピックの成功は考えられないと断言しています。

不動産を売却するのは2019年頃を目途に考えておいた方が良いかもしれません。

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