これからは、不動産が売れない時代が来ると言われています。正確には、「今の価格のままだと売りにくい」という表現になります。
その理由は「価格」と「人口」の2つの観点からいうことができるので、今回はその「理由」について詳しく解説します。
また、今後売れない不動産が増えるといわれる中、売れない4つの原因とその対策について紹介していきます。
すべて読んで「売れない原因と対策」を知ることで、プロと同等の知識が身につき、賢く売却ができるでしょう!
1◆はじめに「売れない時代がくる」といわれている理由は?
1.価格が天井である
まず、これから不動産が売れなくなる時代が来る1番目の理由は、「今不動産の価格が天井である可能性が高いから」です。価格が天井であるということは、「需要」がピークであることを表しています。つまり、今不動産の需要はピークであり、今後需要は落ちていく一方であると考えられます。
1-1現在の不動産価格
現在の不動産価格は、ここ20年程度過去に遡っても、最も高い金額で推移しています。これは、不動産経済研究所が出しているデータ※1と国土交通省が出しているデータ※2を見ると分かりやすいです。
たとえば、首都圏新築マンションの価格は平成8年には4,238万円でしたが、平成27年には5,518万円まで上がっています。4,238万円から5,518万円に上がっているということは、ここ20年で30%以上価格が上昇しているということです。
首都圏の新築マンションを例に出しましたが、首都圏ほどではないですが他の地方の価格も上昇しているのは事実です。
1-2契約率が落ちている
先ほど、不動産価格が上昇しているということは需要が上がっていると言いました。不動産に限らず、モノの価格は需要と供給によって決まります。当然ながら、マンションを欲しいと思っている人が多ければマンション価格を上げても売ることができます。
しかし、今後はマンションを欲しいと思っている人は減少すると考えられます。
1-2-1契約率について
その理由として、「契約率」という数字の推移が下がっていることが挙げられます。契約率というのは、新しく新築マンションを分譲して、最初の月でどの程度売却できたのかを表す数字になっています。新築マンションを売却するときには、売り出し開始前から広告で集客します。
そして、ある程度見学者と検討者が集まってから、「○月○日より登録受付を開始します」という流れで売却します。仮に、希望者が多く、登録住戸が重なれば抽選になるというワケです。たとえば、総戸数100戸のマンションで初月に50戸のマンションを売り出したとします。
好調のマンションであれば、そのうちの9割程度(45戸)は売れます。この契約率の好不調の境目は「大体7割」といわれており7割を下回ると不調と判断されます。
1-2-2現在の契約率について
前項で紹介した不動産研究所と国土交通省が出しているデータを見れば分かりますが、2009年のリーマンショック直後以来、2016年にはじめて契約率7割を下回りました。つまり、現在不動産価格は高騰しているにも関わらず、需要が減少しているということです。
ただ、不動産価格をいきなり下げることはありません。なぜなら、不動産ディベロッパーは既に土地を取得しており、その土地の取得は「高騰しているマンション価格」を基準に、高めの価格で購入しているからです。
そのため、今後も消費者ニーズは高騰した不動産価格についていけずに、契約率はさらに下がる可能性があります。その点が、今後不動産が売れなくなる1番目の理由です。
2.人口の減少
今後不動産が売れなくなる2番目の理由は、人口の減少です。先ほどいったように、不動産をはじめ、モノの価格は需要と供給のバランスで決まります。その需要を如実に表している数字が「人口」になるのです。
2-1人口と需要について
需要とは、「不動産を欲しいと思う人の数」になります。不動産を欲しいと思う人が多いか少ないかは、「エリアの人気」や「景気」にもよりますが、マクロな視点でみると「人口」も大切な要素になります。当たり前の話ではありますが、住宅というのは人の数によって需要は大きく異なるからです。
また、住宅は高額なものなので、すぐに買い替えるようなものではありません。中には、ずっと賃貸暮らしで住宅を購入することがない人もいるくらいです。
「人口減少は需要がなくなる」という話は全ての商品に言えることですが、「買う必要がない」「買い替え頻度が少ない」という面で、「不動産の需要」と「人口」は密接につながっているということです。
2-2今後の人口について
「少子高齢化」といわれている現在ですが、少子高齢化の問題以外にも「人口減少」という問題があります。総務省統計局のデータ※2を見ると、2015年には1億2,000万人いた人口も、2050年には1億人を切るという推移です。
また、出生率も大きな改善が見られない中では、このデータは大きく外れることはないと考えられます。そうなると、単純に人口減少により住宅を必要としている人の絶対数が減ります。住宅を必要としている人の絶対数が減るということは需要減ということなので、不動産ニーズも減少します。
そのため、今後の人口という観点から考えても、これからは不動産が売れない時代が来ると考えられるのです。
※3総務省統計局
2◆不動産が売れない場合はどうしたら良い?
このように、「価格が天井である」という観点と「今後の人口」という2つの観点から、今後の不動産は売れない時代が来ると考えられます。前者の「価格」は直近5~10年程度の話でありますが、後者の「人口」はもっと長いスパンでも話です。
いずれにしろ、短中期的にも長期的にも、不動産は売れにくい時代が来ると予想されています。
では、不動産が売れない時代に突入する前に売るにはどうしたら良いでしょうか?見直すべきポイントを5つに分けてご紹介します。
◇広告などの宣伝活動はちゃんと出来てる?
広告を出さないと内覧者は飛躍的には伸びません。しかし、広告を出すのにはお金がかかり、それを負担するのは不動産会社なのです。そのため、極力広告費を浮かそうと自社HPだけに掲載し、SUUMO(スーモ)・HOME’S(ホームズ)・at home(アットホーム)・Ouccino(オウチーノ)などの掲載料のかかる有料サイトには掲載しないといったことがよくあるパターンです。しっかり有料サイトにも掲載しなければ、契約成立にはこぎつけられない場合も多いので、宣伝活動が出来ているかチェックすべきです。
◇売り出し方は間違ってない?
しっかり宣伝活動は行っていても、魅力的に見える販売図面でなければ効果はいまひとつです。推しているポイントや販売図面は一番初めに目に留まるところなので、しっかりチェックが必要です。写真を多く載せているか、長所を多く記載できているか、間取りはわかりやすいか、などなど、挙げればキリがありません。販売図面を見たときに内覧したいと思わせる工夫をもう一度見直しましょう。
◇内覧する際はベストな状態になってる?
内覧する人は多くても契約に至らない…期待して内覧しに来た人からパッタリ連絡が来なくなった、など、内覧にこぎつけられてもまだ安心は出来ません。内覧後の反応によっては、まだ見直すべき点があるかもしれません。
例えば、部屋の中キレイになっているか?特に水回りは印象を左右します。そして、部屋の空気は淀んでいないか。内覧前は空気の入れ替えは必須です。これだけで全く違った印象になります。また、購入後の生活をイメージしやすくするなどの工夫も一つです。(※アメリカではホームステージングという方法が一般的です)
◇見直し期間は3ヵ月以降
売却活動から3ヵ月経ったけれど一向に決まらない…という場合、これ以降は本格的な見直し期間になります。売却期間の目安となるのが3ヵ月といわれています。専任媒介契約も専属専任媒介契約も有効期間は3ヵ月なので丁度良い区切りになりますね。
一般的に相場以上の価格で売却出来た期間は3ヵ月が境になっています。次は半年、一年、と様子をみていく形になりますが、3ヵ月で一度振り返ってみると良いでしょう。
◇値下げするなら適切なタイミングで適正価格を
一般的に相場以上で売れるといわれる3ヵ月を目途に、成約が決まらないとなると「値下げ」を視野に入れ始めるでしょう。ここで注意ですが、明確な計画なくズルズル値下げするのは危険です。一度値段を下げてしまうと上げることは出来ませんので、慎重に、かつ計画的に値下げしなくてはなりません。様々な方法を試した上で十分検討する必要があるので、担当者を変えてみるのも一つの手です。タイミングや価格などは信頼できる担当者と十分に話し合いながら決定しましょう。
⇒家を売るのにかかる期間はどのくらい?
⇒不動産が売れないときの値下げのタイミングとは
3.売れない4つの原因と対策、売るための3ステップを徹底解説
「2◆不動産が売れない場合はどうしたら良い?」では、よくある見落としがちな点を紹介しました。
こちらの項目では、具体的に4つの原因とその対策、売るための3ステップを徹底解説していきます。
1◇家が売れない4つの原因
まず、家がうまく売れない原因として、大きく4つの原因だと考えられます。
家が売れない4大原因 | |
内覧の有無 | 原因 |
なし | ①そもそも需要がない |
②売り方が間違っている | |
③業者が悪い | |
あり | |
④物件の魅力付け不足 |
まず大前提として、「極端な過疎地や老朽化が激しい家等でない限り売れない家はない」という考えのもとです。
当然、誰も寄り付かないようなボロボロの家では誰も買ってくれないでしょう。
しかしながら、今「家が売れない…」という悩みを抱えているケースのほとんどは、そういった最悪のケースではなく、ただ売り方が悪かったり、本当に売れない原因をわかっていないというパターンが多いのです。
これからご紹介する3ステップの内容、売れない4大原因の対策をおさえ、「家が売れない」という悩みから解放されましょう!
2◇売れない家を確実に売る!3ステップの極意
売れない家を確実に売るために、以下の3ステップに沿って売却活動を進めていくと良いでしょう。
Step1. レインズなどで周辺の似ている家の売買事例を集める|事例=需要である
Step2. 家が売れない原因を明確にする|主な4つの原因を突き詰める Step3. 家が売れない原因を知ったら、それに合わせて対策する|4大原因と15の理由別対策法 |
それぞれのステップごとに解説していきます。
Step1.レインズなどで周辺の似ている家の売買事例を集める|事例=需要である
売れない家を売るための最初のステップは、そもそも需要があるのか?の確認作業です。
その際に大切なことは、同じ区域に事例はなくても、都心からのアクセスや移住環境等が似ているエリアの事例があれば、需要があると判断できるということです。
実際、地元の不動産業者ですら狭い範囲内の実績や感覚で判断するところも多いのですが、きちんとしたマーケティングに基づいた実績では、違った結果になることもあります。
マーケティングのための事例収集として、世の中の不動産業者との媒介契約に関連した売買実績がすべて記録されている以下のレインズというサイトを利用すると良いでしょう。
『REINS Market Information(レインズ・マーケットインフォメーション)』
この「REINS(レインズ)」とは、国土交通大臣から指定を受けた全国4ヵ所の不動産流通機構が運営している宅建業者専用データベースのことで、一般の人でも過去1年間のエリアごとの売買取引実績が確認できます。
レインズは実際の取引に基づく成約価格を集計・公表されているものなので、民間サイトなどの相場検索などと比較しても圧倒的信頼を誇っています。国がレインズへの記録を義務としているので、当然ですね。
このレインズを活用し、周辺地域での売買実績や条件が似ている事例を収集し、「本当の需要」を確認しましょう。
Step2. 家が売れない原因を明確にする|主な4つの原因を突き詰める
前述した「売れない家の4大原因」を、さらに細かく分析すると、それぞれ以下のような理由が考えられます。
家が売れない4大原因と主な15の理由 | ||
原因 | 理由 | |
内覧なし | ①そもそも需要がない | 周囲に人がいない |
魅力的な競合物件が多い | ||
維持費が高い | ||
②売り方が間違っている | ターゲットミス | |
売却価格が高い | ||
タイミングが悪い | ||
③業者が悪い | 広告量が少ない | |
広告の質が悪い | ||
業者による囲い込みがある | ||
内覧あり | 業者の努力不足 | |
業者の営業不足 | ||
④物件の魅力不足 | 建物の状態が悪い | |
建物内の状態が悪い | ||
居住環境が悪い | ||
周辺環境が悪い |
このように、自分のケースに当てはめて考えると何が原因で家が売れないかを明確にできるでしょう。
Step3. 家が売れない原因を知ったら、それに合わせて対策する|4大原因と15の理由別対策法
家売れない4大原因と15の理由別対策法 | |||
原因 | 理由 | 対策法 | |
内覧なし | ①そもそも需要がない | 人がいない | 広告範囲拡大 |
魅力的な競合物件が多い | 売出価格調整 | ||
維持費が高い | 売出価格調整 | ||
②売り方が間違っている | ターゲットミス | 再マーケティング | |
売出価格が高い | 売出価格調整 | ||
タイミングが悪い | スケジュール見直し | ||
③業者が悪い | 広告量が少ない | 業者比較・変更 | |
広告の質が悪い | |||
業者による囲い込み | |||
内覧あり | 業者の努力不足 | ||
業者の営業力不足 | |||
④物件の魅力付け不足 | 建物の状態が悪い | 共用部清掃、修繕計画の開示 | |
室内の状態が悪い | クリーニング、修繕 | ||
居住環境が悪い | 改善工夫策の提示、メリットの訴求 | ||
周辺環境が悪い | 改善工夫策の提示、メリットの訴求 |
一戸建ての家が売れない原因と理由別に対策法をまとめると上記のようになります。
どんな原因・理由であっても基本的に何かしらの対策をすることで売却できる可能性がありますので、諦めずに取り組むことが肝心です。
以下、一つ一つ具体的に解説していきます。
それでは、それぞれの原因と理由について具体的にみていきましょう。
家が売れない原因と対策①|「そもそも需要がない」場合
そもそも需要がなくて家が売れない場合の対策法 | |||
原因 | 理由 | 対策法 | |
内覧なし | ①そもそも需要がない | 周辺に人がいない | 広告範囲拡大 |
魅力的な競合物件が多い | 売出価格調整 | ||
維持費が高い | 売出価格調整 |
【原因】
家が売れない原因の1つ目は、「そもそも需要がない」というケースです。もちろんですが、この場合には物件を売り出していても内覧の申込みも入らず、八方ふさがりという状態です。
しかし一言で「需要がない」と言ってもその理由は様々で、「周辺にそもそも人がいない」など人口問題で需要がない場合、そして、「他にもっと魅力的な競合物件が多く、今の条件では見向きもしてもらえない」という場合、「税金や特別な設備等で維持費がかかり、買い手にとって条件が悪い」という条件問題などの理由が考えられます。
この「そもそも需要がない」ということが売れない原因だと考えられる場合には、まずそれが人口による問題なのか条件による問題なのかを分析しましょう。
【対策】
対策としては、「人がいない」需要の問題の場合、かなり苦戦することが予想されます。まずは現在のマーケティングの範囲を広げ、需要があるであろうエリアまで広告範囲を広げるなど、ターゲットの見直しから始めるのが良いでしょう。
その際、仲介業者も需要が見込めるエリアの業者に変更するなど、購入希望者がより集まりやすいシステムを整えます。
また、条件問題によって需要がないという場合は、比較優位性によるものだけですので、売り出し条件を変更し相対的に魅力的に見せることで条件の底上げを図りましょう。条件が魅力的であれば、購入希望者の目に留まりやすくなりますよ。
家が売れない原因と対策②|「売り方が間違っている」場合
売り方が間違っていて家が売れない場合の対策法 | |||
原因 | 理由 | 対策法 | |
内覧なし | ②売り方が間違っている | ターゲットミス | 再マーケティング |
売出価格が高い | 売出価格調整 | ||
タイミングが悪い | スケジュール見直し |
【原因】
家が売れない原因の2つ目は、「売り方が間違っている」ケースです。この場合にも、内覧の申込みが入らないことが多く、ヤキモキしている売主さんが多いです。
家の売却では、はじめに「どんな人に需要があり、最も高く買ってくれるか?」というマーケティングを行い、そのターゲットのニーズに合わせて売出価格や売却スケジュールを検討していきます。
しかし、周辺で売買事例があり需要が全くないわけではないのにも関わらず、家が売れない場合には、マーケティング不足の可能性があります。
想定しているターゲット層とその層が抱いているニーズを明確に語れないようであれば、改めてマーケティングし直したほうがよいでしょう。
【対策】
売り方が間違っていることが原因で家が売れないと場合の対策としては、マーケティングのし直しです。
その際、現在とは別の複数の業者に依頼をして、結果の妥当性を比較検証をすることを鉄則としてください。
その上で、ターゲットが間違っているようであれば修正、売却価格の調整や人の動きの多い時期にスケジュール調整する等、適宜必要な戦略の修正を行い、軌道修正を図りましょう。
家が売れない原因と対策③|「業者が悪い」場合
業者が悪くて家が売れない場合の対策法 | |||
原因 | 理由 | 対策法 | |
内覧なし | ③業者が悪い | 広告量が少ない | 業者比較・変更 |
広告の質が悪い | |||
業者による囲い込み | |||
内覧あり | 業者の努力不足 | ||
業者の営業力不足 |
家が売れない原因の3つ目は、「業者が悪い」ケースです。この場合、業者の悪いポイントによっては内覧申込みがあったりなかったりする混合タイプです。
家の売却において、仲介業者はとても重要で、マーケティングから引き渡し後のアフターケアまですべての工程において一番影響力がある存在です。なので、家が売れない最大の原因は実は多くの場合「業者が悪い」といえます。
業者の悪いポイントとしては大きく2つに分類できます。
- 業者のやる気・スタンスに問題があるパターン
- 業者の能力に問題があるパターン
「業者のやる気・スタンスに問題があるパターン」は、広告量が少ないなど努力が足りない点が売れない理由となっていたり、最悪の場合、売り手と買い手の両方から仲介手数料を取る両手仲介を行うため情報が非公開になっているなど悪意があったり、問題になる場面もあります。
また、「業者の能力に問題があるパターン」では、せっかく広告を打っていても物件写真が暗かったりアピール文の質が低く、購入希望者にむしろマイナスの印象を与えていたり、マーケティングによるターゲットや広告媒体の方向性が違うなどというケースが考えられます。
さらに、全体的に能力に問題のある業者では、内覧の申込みがあったとしても、購入希望者にあまり良い印象を与えられず、接客もイマイチで十分に話がまとまらないということも考えられます。
いずれにしても、不動産会社はプロである以上、物件の仲介を請け負うのであれば十分なマーケティング、知識、接客など、期間内に確実に売れる見込みをつけておかなくてはおかしい話です。家が売れないのは、すべて業者のスタンスや能力が原因だといっても決して過言ではないでしょう。
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⇒不動産査定で「良い業者」を見極めるポイントは?
⇒不正行為なの!?不動産売却の際は『両手仲介』に注意
⇒不動産売却の際は「囲い込み」に注意!業界では常識的に行われているかも
【対策】
家が売れない原因が業者の問題だという場合の対策は、他の業者からも情報を集めて比較検討した上で、思い切って業者を変更することも視野に入れておきましょう。
前述の通り、仲介を請け負う不動産業者は、プロとしてマーケティングから引き渡しまですべてに関与して戦略決定を手引きをするパートナーです。その業者の言った通りにしているのにうまく事が進まないということは、プロとしても戦略パートナーとしても不適切だといえるでしょう。
「家が売れるか」「高く売れるか」は業者次第なので、安易に依頼するのではなく、納得のいくレベルの業者に出会うまで妥協しないようにしましょう。
その際、手間や効率性も含め、「無料一括査定サービス」を活用することをオススメしています。
家が売れない原因と対策④|「物件の魅力付け不足」の場合
物件の魅力付け不足で家が売れない場合の対策法 | |||
原因 | 理由 | 対策法 | |
内覧あり | ④物件の魅力付け不足 | 建物の状態が悪い | 共用部清掃、修繕計画の開示 |
室内の状態が悪い | クリーニング、修繕 | ||
居住環境が悪い | 改善工夫策の提示、メリットの訴求 | ||
周辺環境が悪い | 改善工夫策の提示、メリットの訴求 |
【原因】
そして最後となる「家が売れない4つ目の原因」は、「物件の魅力付け不足」のケースです。この場合、「内覧もあり業者もしっかりしているのに、最後の段階になってもなかなか決まらない」という特徴があります。
そして、このケースでは、購入希望者が家の内覧を行う際に確認・評価している以下の4つのポイントのどこかに問題があることがほとんどです。
- 建物の状態
- 室内の状態
- 周辺環境
- 居住環境(日当たり・騒音・通風)
購入希望者が初めて見た一回が重要です。一度で問題を感じるぐらい悪い印象を与えていることを自覚し、問題を突き止めましょう。
上記4つのうち、どこのポイントが問題なのかはある程度簡単に判断できるでしょう。
また、購入希望者は他の競合物件と比較して評価します。どうしても問題点がわからないという場合には、仲介業者に依頼して自分でも競合物件を見て回ると良いかもしれません。
【対策】
内覧申込みがきちんと入っていれば、物件の魅力をさらに工夫させることで意外と簡単に売れてしまうケースも多々あります。
上記のように4つの着目点があり理由次第で対策法が異なりますが、まずは誰でも簡単にできる「内覧前の共用部・室内の清掃」を徹底しましょう。
その上で、家自体の修繕計画を開示し安心感を与えたり、環境の問題があれば「こうすれば改善できる」というような改善工夫策を提示できるように準備しておくことが大切です。
また、室内の清潔感はとても大切です。それだけで致命的な悪印象を与えてしまいますので、できる限りの改善を行いましょう。
例えば、空気の入れ替えをしたり、散らかった印象をなくすため整理整頓をしたりするだけでも、見違えるように印象は変わります。
⇒少しでも不動産の価値を上げて売りたい!いますぐできるコツ2選
⇒不動産売却の際、ペットがいる家庭は注意が必要!
⇒マンション・戸建ての内覧時が鍵!高く売れる裏技2選!
4.いらない不動産を処分する方法は?
売れなくて「負動産」になってしまった!という場合、人の名義として扱われている不動産をゴミのように捨てることは出来ません。
いらない負動産の処分の仕方は主に3つあります。
1.タダ同然の価格で売却
2.自治体へ寄付する
3.相続を放棄する
⇒不動産は捨てられるの?いらない負動産を捨てる3つの方法
⇒新常識!いらない土地は国や自治体に売却・寄付できるって本当なの?
売れない場合はしっかり手順を踏んで処分しましょう。
5.まとめ
いかがでしたか?
これから不動産が売れない時代になっていく中で、
・どのように売れない時代になるか
・売れない不動産を売るためにはどうすれば良いか
・いらない負動産の処分方法
などを紹介してきました。
不動産が売れない時代とはいっても、ゼロでない以上可能性はあります。見直すべき点や改善点を実行した上で、どうしても売れない場合は他の方法も把握しておきましょう。
また、不動産会社を一社にしているのであればかなり可能性を狭めています。
査定は複数社行える一括査定サイトを利用し、最低でも4社は査定を行うことで、自身の不動産の価値を見直すことが大切です。