リフォームをしてからの不動産売却、工事費用はそれぞれいくら?

マンションや一戸建てを売却するときには、室内のリフォームを行ってから売却する売主もいます。しかし、室内をリフォームしてから家を売るときは、そのリフォーム費用を売却価格に乗せられなければ意味がありません。そのため、まずは室内のリフォームをして、どのくらいの工事費用がかかるかを理解しておきましょう。

1.リフォームの工事費用は会社や時期による

まず、リフォームについての工事費用ですが、結論から言うとリフォーム会社によって工事費用はまちまちです。さらに、リフォームを依頼する「時期」によっても、工事費用は変動する場合があります。理由としては、リフォーム費用の元になるのは「人件費」と「材料費」だからです。

キッチンやトイレ、浴室などの水まわりのリフォームに関しては、設備の入れ替え費用などがあります。そのため、人件費というよりは設備そのものの費用が高いです。つまり、水まわりに関しては、水まわり設備に使用している原材料金額が工事費用を左右します。

しかし、クロスやフローリングなどに関しては、材料費よりも人件費の方が高いです。そのため、工事する「範囲」によって職人の拘束時間が変わるため、どの程度の範囲をリフォームするかで工事費用は変わります。

2.実際の工事費用の目安

では、実際の工事費用を紹介します。前項でも言いましたが、工事費用はリフォーム会社や依頼する時期によって異なります。そのため、以下に紹介する金額は、目安の金額として理解してください。実際に工事費用を算出する際は、複数社に見積もり依頼をして金額と工事内容で判断すると良いです。

2-1壁紙の張替え工事費用

壁紙は通常の壁紙と、特殊な壁紙の2種類があります。特殊な壁紙とは、「吸湿効果のある壁紙」や「色つき壁紙」などです。以下に紹介する工事費用は、通常の壁紙の張替え工事費用と認識ください。

目安金額としては、「6畳の居室の壁4面と天井の壁紙張替え工事」で4万円ほどになります。ただ、先ほどいったように、クロスの工事費用の大半は「人件費」になります。そのため、たとえばトイレなどの狭い空間の壁紙の張替え工事も、人件費は同じなので同額の4万円程度かかる場合が多いです。

また、工期の目安は居室1部屋程度であれば1日です。ただ、70㎡の室内全てであれば2日以上かかることもあります。

2-2フローリングの張替え工事費用

フローリングも壁紙と同様、色々な種類があります。一般的なフローリングは、合板に木目調をプリントしてあるタイプのフローリングが多いです。そのほかにも「天然板」などがあり、素材が天然であるほど費用は上がります。以下に紹介するフローリングは、通常の「合板へのプリント」です。

目安金額としては、6畳の部屋のフローリング張替えで10万円前後です。フローリングは部屋の端から1つ1つ板を重ね合わせているので、1枚の板を張り替える場合にも大変な作業になります。そのため、仮に1枚しか張替えないとしても、人件費がかかるので数万円はかかると思っておきましょう。

また、和室からフローリングへ変える工事費用は、6畳で15万円前後の費用がかかります。さらに、水まわりのフローリングは「耐水加工」などもあり、特殊な効果を付けると工事費用が上がります。金額の詳細はリフォーム会社へ相談ください。

2-3水まわりのクリーニング費用

さいごに、水まわりのクリーニング費用についてです。水まわりは水垢などで汚れやすい上に、購入検討者は「衛生面」を最も気にする場所です。そのため、設備の入れ替えまではできないものの、「クリーニング」することは多いです。以下に記載の金額は、前項同様あくまで参考金額と思ってください。

2-3-1トイレのクリーニング

トイレのクリーニングは、主に便座やタンク、そして床面・壁面のクリーニングになります。トイレの大きさやトレイ空間の広さにもよりますが、目安金額としては6,000円台~1.3万円程度になります。

2-3-2浴室クリーニング

浴室のクリーニングに関しては、浴室タイル・壁面、浴槽、浴槽エプロン内部がクリーニング範囲になります。こちらもトイレのクリーニングと同様、洋室の広さや浴槽の大きさによって金額は変わりますが、目安は1万円~2万円程度です。トイレよりはクリーニング範囲が広い分、クリーニング費用も高くなります。

会社によっては、上記の水まわりクリーニングを「セット」で行うと、割引をしてくれる会社もあります。各社のプランをそれぞれ見比べた上で判断しましょう。

2-3-3キッチンのクリーニング

キッチンのクリーニングは、収納部分の壁面、シンク、コンロ、そしてレンジフードになります。レンジフードの掃除は手間がかかるため、キッチンのクリーニングの中でも別料金になる場合がほとんどです。目安金額としては、キッチンのクリーニングが1万円~2.5万円、レンジフードのクリーニングが1万円~2万円程度になります。

3.まとめ

冒頭で言った通り、リフォームしてから住宅を売却するときには、上記のリフォーム工事費用を売却金額に上乗せできるかが重要です。たとえば、室内の全ての壁紙とフローリングを張替え、水まわりの全てをクリーニングしたとします。

そのときの金額140万円かかったとしたら、売却金額に140万円上乗せできなければ赤字になってしまうのです。そのため、繰り返しになりますが、リフォームやクリーニングを検討するときには、複数社に見積もり依頼をして、不動産会社と相談しながら判断しましょう。

【リフォームに関する記事】

【初めての不動産購入記】古い一戸建てをリフォームして○○万円節約した話

リフォームが必要なマンションを売却したい

リフォーム・リノベーション・建て替えの違いは?費用や効果を比較

不動産を売却するときはリフォームしてから?そのまま?

持ち家の人必見!あなたの街の「リフォーム支援制度」を調べる方法

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする