マンションをなるべく高値で売却したいという方は多いです。
そこで、今回は高く売るための方法や、知っておきたい査定の算出方法などについて解説していきます。
①マンションの査定算出方法は3つある
まずは、査定算出の方法について理解しておきましょう。
大きく3つの方法があります。
■原価法
そのマンション物件の原価がどれくらいかかっているか、ということから査定額を算出するものです。
戸建でイメージしたほうがわかりやすいです。その家を資材を集めて1から造ったとして、どれくらいのコストがかかるのか、ということが原価法の考え方です。
■収益還元法
そのマンションの物件を買い取って賃貸したとしたら、どれくらいの収益を見込むことができるか、というのがこの収益還元法による算出です。
特に老朽化が進んでいる物件だと、収益性は低いとみなされますし、まだ建ってから数年しか経過していないのであれば、収益を高く評価され、査定額もアップします。
■取引事例比較法
過去の似たような条件の物件がどれくらいの価格で売れたか、ということを参考にして査定算出をするという方法です。
同じ物件でなくても、駅までの距離や築年数、間取りが似ている物件と比較して算出されます。
特にマンションの売却査定において、不動産業者が最も用いる方法が、この取引事例比較法になっています。
⇒不動産の売却に役立つ【路線価・公示価格・実勢価格】をチェックする
②リフォームしたほうが高く売れる?
マンションを売却するにあたって、より高く売るためにリフォームを検討される方も多いです。
たとえば、小さい子供がいる家庭の場合、障子に穴が空いていたり、ふすまがへこんでいたりしても、そのまま生活していることが多いです。
しかし、一般的な感覚からすると、このような部屋はマイナスポイントです。内覧に来た方が、穴が空いた障子や、へこんだふすまを見て「生活感があって最高、ここに決める!」となることは少ないでしょう。
他にも何か欠陥があるのではないか、と購入希望者に不安を抱かせることにもなりかねません。
ですので、障子を綺麗にしたり、ふすまを入れ替えるなどのリフォームは高く売るためにも大事です。
ただし、壁紙を全部替えたり、フローリングを新調するなど、大規模なリフォームをする必要はありません。あくまで自分が購入した当時の状態を再現するようなイメージで良いでしょう。
特に中古のマンションを買いたいという人は、購入後に自分でリフォームをしたいと考えているケースが多いためです。
③査定依頼は複数の業者に
査定額の依頼は、かならず複数の業者に依頼するようにしましょう。
1~2社だと、その価格の妥当性が判断しかねるからです。できれば、3~5社に依頼するのが望ましいです。(⇒不動産一括比較・査定で査定する)
特に査定依頼を出す前に、土地総合情報システムという国土交通省のページで売却物件の相場を知っておくと良いです。ここでは過去の実際の取引価格が網羅されているので、信憑性のある相場を知ることができます。
・なるべく高い査定額で信頼できる業者に決定する
複数社に査定額を出してもらうと、どれもまったく同じということはありません。
100万円ぐらいの範囲で前後していることが多いです。
なかには500万ぐらい高いこともあります。
では、この業者に即決したらいいのか、というとそうではないです。
高くても信頼性が担保されていなければ、契約しては駄目です。
特に信頼性というのは、大手の業者である、というだけでは足りません。
大手の不動産業者で、多数の営業担当を抱えているところのほうが、高額査定については危険です。
というのも、こういったところは、若手の営業がマンションを高額で売却することよりも、とにかく媒介契約を取って自分が担当する物件を持つことに必死になっているケースも多いためです。
高額査定を得て、それが大手だからといって安心してはならないわけです。
他の業者ではこういった査定を受けたが、なぜ御社ではこれほど高い査定なのか? という疑問をぶつけてみて、それに対して納得のいく回答を得られれば、信頼できる業者だといえるでしょう。
特に高額の査定を出した業者から、査定の内容や理由について説明を受けて、それに納得したうえで決めるという流れが信頼性を担保するうえで重要です。
④高く売るためには営業マン選びが大事
業者選びも大事ですが、実は高く売却するためには良い営業マンとの出会いも非常に大切です。
営業マンによって、査定額は大きく変わります。
物件の査定というのは、担当する営業の主観によるところが大きいためです。
特に営業マンは、過去に販売した経験から、独自の戦略を持っていることが多いです。
こういった経験やスキルをもった営業に担当してもらうと、高値で売れる確率が高まります。
→査定の根拠について質問をして営業マンのスキルを見極める
査定額が出たら、その根拠について質問をしてみましょう。
ここで根拠が明確に答えられない場合は、自分で査定額を決めることができない未熟な営業マンです。
反対に、丁寧にわかりやすく査定額の根拠を答えてくれたり、今後の販売戦略についても詳細に語ってくれる営業は、スキルをもった信頼できる営業である可能性が高くなります。
⑤マンションを高値で売却する方法についてまとめ
・マンションの査定算出方法には、原価法、収益還元法、取引事例比較法、の3つの種類がある
・マンション査定で多いのは、取引事例比較法
・複数の業者に査定依頼を出すことが大事
・高額で、かつ信頼できる業者に決定
・スキルをもった営業マンを選ぶ
このようなポイントが、特にマンションを高額で売るために大事なことです。
なかでも業者選び、そしてそれ以上に営業マンの選定が、マンション売却の成否の大部分を担っています。ここを慎重に行って間違いない業者、営業と出会えると、高値で売れることが多いです。