家を売却に出しても、中々思うように売れないこともあります。そもそも家は一千万円単位の高額な商品のため、そう簡単に売れるものではありません。そんなときに、「何をすれば売れるんだろう・・・」と迷う方も多いと思います。
そこで今回は、「家がなかなか売れないと悩んだら見る記事」と題して、家を売るときのコツについてお話します。
1.「内覧は来る」が成約できないケース
今回お話するケースは、売り出してから3か月経過時点と思ってください。最初に解説するコツは、「物件を売り出してから内覧には来るけれども成約しない」ケースです。極論は「価格が高い」という可能性もありますが、価格を下げるのは最後の手段です。内覧に来ないということは、集客はできているけれども成約できないということなので、まずは以下を確認しましょう。
①差別化ポイントの見直し
②室内環境の見直し
③お出迎え環境の見直し
1-1差別化ポイントの見直し
まずは自分の物件を、競合物件ときちんと差別化できているかを確認しましょう。差別化のポイントは以下の点を確認すると分かりやすいです。
①立地環境
②室内環境
たとえば、競合と比べて「公園が近い」「医療施設が近い」「商業施設が近い」などの、立地的なメリットを探します。または、「上層階なので眺めが良い」「南向きなので日当たりが良い」という室内環境的なメリットを探します。
大事なことは「競合物件と比較して」というポイントです。中古物件を検討している人は、大抵数物件見学しています。そのため、その競合を加味したうえで差別ポイントを見直し、接客時にきちんと伝えることができれば、競合物件と比較したときに自分の物件が優位に立てやすいです。その結果、成約率の上昇につながります。
1-2室内環境の見直し
2点目は室内環境です。成約しないということは、室内にマイナスなイメージを持たれている可能性があります。そのため、「汚れ」や「傷」「臭い」などをチェックしましょう。汚れがある場合にはまずは自分でクリーニングしてみて、それでも目立つ場合にはクリーニング業者に依頼するようにしましょう。
また、あまりに大きな傷や不快な匂いがする場合には、補修や芳香剤の設置なども効果的です。詳しくは次項で説明します。
1-3お出迎え環境の見直し
前項と関連するところですが、内覧者を出迎える体制は取れているでしょうか。たとえば、玄関にスリッパを用意しておいたり、バルコニーにはサンダルを用意しておいたりという配慮です。また、部屋に臭いがこもりやすいのであれば、内覧前に換気しておくなどの対策も効果的です。どうしても、その家独特の臭いがしますので、少しでも無臭状態にするよう心がけましょう。
2.「内覧にも来ない」というケース
つづいて、売り出してから内覧にも来ないというケースです。こちらも前項と同じく価格を下げるのは最後の手段です。そもそも内覧に来ないということは、集客自体出来ていないということになりますので、まずは以下を確認しましょう。
①広告媒体の見直し
②広告時期の見直し
2-1広告媒体の見直し
集客を呼ぶには、広告媒体を見直すことが最も重要です。具体的には以下のポイントを確認しましょう。
①広告ボリュームは適切か
②広告内容は適切か
③広告媒体は適切か
上記3点は、中々一般的な知識だけでは判断しにくいです。ここで重要なのは、これらの項目を不動産会社にヒアリングするということです。つまり、ヒアリングすることによって、不動産会社自身が広告媒体を見直すキッカケをつくるということです。広告媒体が適切かどうかは、集客の大事な要素なのです。
2-2広告時期の見直し
また、広告に関しては広告投下時期を調整することも大切です。これも競合環境によって随時変更するべきです。簡単にいうと、競合環境が良いときには広告ボリュームを多くして、競合環境が悪いときには広告ボリュームを絞るということです。
競合環境が良い状況というのは、競合物件が「少ない」状態のときか、競合物件の価格が「高い」状態のときです。このようなときは集客しやすい状況なので、広告をフルに投下してもらいましょう。
一方、競合環境が悪いときはこの逆で、競合物件が「多い」状態のときか、競合物件の価格が「安い」状態のときです。このようなときには集客しにくい状況なので広告を絞りましょう。ここで広告を絞らないと、「売れ残り物件」と印象付けられて、今後の集客にも影響が出てくるのです。
この広告時期も、前項と同様一般的な知識だけでは判断しにくいです。そのため、これも不動産会社に再度考えてもらうことが目的です。不動産会社からきちんと競合物件の報告を受けて、その根拠を元に広告活動を展開しているかを常にチェックしておきましょう。
⇒不動産売却の際に仲介業者がやってくれる広告・宣伝活動はこんなこと
3.まとめ
このように、家がなかなか売れないと悩んだら以下のことを行いましょう。
①差別化のポイントを見直す
②室内環境とお出迎え環境を見直す
③広告媒体のボリューム・内容・時期について不動産会社に再検討してもらう
最初は成約できないのか集客できないのかを考えます。その上で、成約できなければ①②を重点的に行い、集客できないのであれば③を重点的に行いましょう。価格を下げるのは①~③をすべて実行した後です。