2002年にローンを組んで3500万円で購入した一軒家を、3800万円で売却した。
4LDKで、ウッドデッキをDIYして作ったりガーデニングに凝っていたり、こだわりの詰まった家だった。
相場環境が整ったことや、子供が自立し夫婦二人になったこと、前々から家の売却を考えていたことなどが理由となり、ついに行動に移したのだ。
全国的に地震が相次ぎ建築資材が高くなったことや、マイナス金利に影響されローンが安く組めたこと、家の周囲が開発地域だったことなどで、買いやすい状況が整ったことも、高値で売却できた理由だろう。
次の売却は何年後、何十年後かは不明だし、もちろん同じようにうまくいくとは思わない。
しかし、ある程度高値で売るためには必要なことをしたと思っている。また買値より高く売却できたことが少し自信になったので聞いてほしい。
◆不動産の査定は最低でも3回
家は一生に一度の大きな買い物だといわれている。(※これには異論があるので、さいごに述べることにする)
それくらい大きいお金の移動には、無料で行える「不動産一括査定サイト」を利用するのが良いだろう。
回数が多ければ多いほど良いというわけではないが、最低でも3回は査定すべきだと思う。査定は少ないよりは多いほうが良い。
結果的に3回以上してようやく仕事が出来そうな不動産業者に依頼することにした。そこにたどり着くまでに思ったことは、業者によって査定額は違うし、業者のやる気は結構伝わるということだ。
⇒『不動産売却一括査定サイト』をやってみてわかったこと【実況】
⇒不動産一括査定を利用して楽しよう!メリットとデメリットを理解
価格が大きく異なるのには正直驚いた。おなじものなのに、ここまで差が出るものなのか…あなたたちプロですよね?と聞きたくなった。
しかし、もちろんのことだが査定に正解はない。業者が悪いのではなく、価格の根拠の問題なのだ。
どこに根拠を置くかで、査定額は変わってくる。
価格の根拠は相場がおおよそ大事で、それ以外に間取りやキッチンの型、周囲の環境など、業者によって物件の褒めポイントは変わってくる。
間取りや住所など書面上だけで行う「机上査定」とは違う、実際に訪問して査定してもらう「訪問査定」でみて貰ったときに「どこを褒められたか」をメモしておいて、あとでまとめて提示して活かすと良いでしょう。
◆不動産業者選びのポイント【3選】
査定の段階から、不動産業者選びは始まっている。
電話応答の仕方、時間、言葉遣いまで、判断するポイントはたくさんあるが、実際に依頼する業者に決めたポイントは主に下記の3つだ。
・価格に根拠がある
査定額はデータや販売実績に基づいて導き出されたもので、しっかりとした根拠があるか。一番高い査定額を出した業者に任せるのも良いが、そこに根拠がなければ意味がない。実際に根拠に基づいた売れるであろう範囲の査定額をビシッと提示してくれた業者にした。
・スケジュールを出してくれるか
具体的な日にちを示してくれるかどうかは大切なポイント。いつまでにHPにアップしてくれて、いつまでにこの価格で売れなければどういったスケジュールで値下げしていくか、一連の流れをわかりやすくスケジュールとして出してくれると本気度が高いといえる。
こちらとしても、スケジュールにしてくれると把握しやすくなり、なかなか決まらなくても焦らず状況を確認していこうという気になる。
ヤフオクやメルカリのようなのをイメージするとわかりやすいだろう。はじめは高値で出しておいて、様子をみて値下げしていく。しかし、値下げしすぎると返って売れなくなるので程よい時期を見極めながら行う。
・売り方を工夫している
ただHPに載せるだけではなかなか決まらないだろう。独自の売り方をしていたり、売るために工夫している業者は意外と少ない。
とある中古不動産のHPは、写真が多い物件を上位に表示されることが多いなど特徴があるらしく、そういった掲載の仕方一つとっても工夫がされていると感じた。
写真をたくさん撮ってたくさん表示されるようにしましょう!といった販売テクニックを見せつけられて、たまたま高く売れたのではなく、必然的だったんだと感じた。そして、不動産業者の必要性を強く感じた。
こういったテクニックは再現性もあり、長年培われてきたプロのやり方といえるだろう。
⇒【プロが語る】不動産業者の裏側3項目からみる売却のときに役立つ方法
⇒【売却の際の不動産選び】3つの媒介契約のメリット・デメリット
◆やっとくと尚良いこと【3選】
みんながみんなやっているわけではないけど、やっといたから高値売却に繋がったと感じるものを挙げてく。
・自前のパンフレットを作る
次の物件を見に行くがてら、新築マンションの見学に行ってみるといろいろ吸収できるものがある。その際の説明やセールストークや資料・パンフレットは非常に参考になるのだ。
売る側からみた部分と買う側から見る部分は若干だが違う。そしてそれは買う側に立つことによって見えてくる。
新築マンションは十分に綺麗なのに、キレイでわかりやすいパンフレットを作り、魅力を満載に伝えている。中古の家なのに高を括っている場合ではないだろう。
そして、中古なのに不動産業者に任せていては、本来の姿の4割も伝えられていない気がする。そもそも仲介業者は手数料で稼いでいるから、一つの案件に多くの時間をかけられない。
自分が住んできた家なのだから、その家の魅力は自分が一番わかっているはず!と思い自分でパンフレットを作成しました。
ここで、査定のときに不動産業者が褒めてくれたポイントを織り交ぜながら作成するとより良いものになる。
写真を載せる箇所は下記を参考にしていただきたい。
・庭
・室内から見える景色
・リフォーム箇所
・駐車場の全体構図
など。
これらに一言添えてパンフレットを作れば、記憶に残るだろう。
あとは、コンビニの場所やスーパーの場所など周辺の地図をGoogleMapを用いながら印をつけておくと、そこでの生活がよりイメージしやすい。
家を購入するときに考えることって、自分が素敵な生活を送れるかだと思う。より鮮明良いイメージを持たせることが大事。これらは他の商品の販売も同じだろう。
◇掃除をする
部屋が汚いと良いイメージは沸きにくい。
水回りは特に大事だから入念に行おう。
一気にやるよりは、少しずつでいいから徹底的にやること。あとは内覧の日程に合わせて掃除が完了するように計画的にね。
⇒少しでも不動産の価値を上げて売りたい!いますぐできるコツ2選
◇内覧は効率的に数をこなす
検討していても内覧に来る人はアクセス数よりは少ないだろう。しかし、貴重な購入希望者はたくさんいるに越したことはない。
売る家に住んでいると内覧は正直面倒だ。だからこそ、まとめて集中的に効率的にやってもらおう。
土日だけとかにして、その時間はどこかに出かける予定を作っておけば、一石二鳥!
あとは内覧のときは遠慮させないことが大事。「おもてなしの心」を思い出してくださーい。
収納とか勝手に開けずらいから、「自由に開けてください」とメモを張っておくとか、こっちから全部開けっ放しにして出てくるとかね。
収納力のアピールにもなるし、向こうは気兼ねなく家を確認できる。
内覧のときに家にいたとしても、たくさん話しかけないように気を付けてね。向こうは大きな買い物を目の前に真剣モードになっていて、クローゼットはどのくらいの広さで布団は入るかなとか、脱衣所のスペースはこのくらいか~とか一生懸命考えているので、邪魔しないように。
どうしても話しかけるときは集中してないタイミングや、向こうが質問してきたときなどが良いだろう。
自分が買う立場だったら真剣に内覧しているときに邪魔されたくはないだろうしね。
そんな感じです。
最後に書こうと思っていた「家は一生に一度の大きな買い物」の件ですが、また別の記事で紹介したいと思います。
最後になりましたが、率直な感想を。
割と少しの工夫で売却額って上がるんだなと実感しました。時期やタイミングもあるので一概には言えませんが、売却するときの心構えやテクニックは大切だと。
100万でも200万でも、できるかぎりの高値売却を目指しましょう!
⇒【家を売却するなら今】移住したらタダ!?住まいを所有するにはメリットの少ない都道府県